こんにちは!
ロンドンは少しずつ暖かくなりつつあります。
先日、なぜか自分がウルトラマン(それも携帯ストラップ用の小さい版)になって、がしがし背泳ぎをしている夢をみました。オットが毎晩就寝前に歯磨きしながら「ウルトラマン」シリーズを見るのにはまっているから?水泳選手のようにインナーマッスルを鍛えると腰痛にいい、という記事を読んだから?ちなみに私はかなづちですが、思いっきり腕をまわして泳いでいました。
なにかわからないけど反応してしまうことってないですか?ある出来事だったり、状況だったり、ある人の言動だったり。
今回は、クライアントさん(A子さん)のお話で、「抑圧→投影→攻撃→防衛」のつながりでひとつ。A子さんは、ご結婚されたばかりの方です。
旦那さんのご実家に行き、初めて年越し、お正月を一緒に迎えられたのですが、「相手の家族に対して怒りが沸く出来事があった」というお話でした。
家、家によって、年越しの仕方とかお料理の種類などもいろいろ違うとことから、なんとなく緊張をされていたとのことなのですが、年越しそばを食べる段になって、お蕎麦が冷たくて、おつゆと別にでてきて、そのお蕎麦が、普通のプラスチックのざるでドーンとでてきたそうです。
ここでA子さんは、「冷たいお蕎麦はまだ我慢ができるけど、年越し、まして新しい年を迎えるなら、お蕎麦を入れる入れ物はプラスチックじゃなくて、もっと焼き物の器とか、綺麗なざるそば用のざるとか、何か年越し・年明けにふさわしいものにしてほしい!」と思われたそうです。
「プラスチックのざる」に特に反応されていたので、「そのような形で料理を出される」ことがA子さんにとってはどう感じられるのかを探っていくと、「お客さん扱いされていない」、「気をつかう必要のない人」、とのことで、さらに探っていくと、「なんだか自分が大事に扱われていない」、「軽んじられている」ように感じるし、同時に、「新しい家族を迎える側はもっときちんとするべき!」という怒りも感じるとおっしゃいました。
また、「きちんとするべき!」というのはどういう感じのことを言うのかを聞いたところ、ご自分が育った家庭では、「お客さんをもてなす=普段よりいいもの(食事、食器、自分の身だしなみなど)を使うこと」を意味し、それをしないと、「恥をかく」と言われ(かなりお父様が外からの目を気にされる方で厳格だったとのこと)、「恥をかくようなことをすると、愛情は受けられない」という思いがあることに気づかれました。
さて、私たちの中には当然、きちんと気をつかう部分と気をつかわないリラックスした部分があります(いろいろな部分がある)。しかし、育った環境や家族から何度も言われて刷り込まれたことによって、「きちんとしない(気をつかわない)、リラックスした部分」が抑圧されます(なぜなら「きちんとしない自分」は愛情を受けられないので。愛情を受けられないのは困るから、そんな部分はなかったことにしよう!ってなぐあいです)。抑圧したものは、今度は、それを外の世界に投影するので、奇しくも自分の目の前に、「きちんと気をつかわれない状況(人)」、「お客さん扱いをしてくれない状況(人)」が一杯現れることになり、その度にぴきぴきと怒りを感じる状況を経験する、と言うことになります。
また、なぜぴきぴきと怒りを募らせていたかについては、自分=新しい家族に入ってきたばかりである、同居している訳でもないし、自分はお客さんとどこかで思っている。そして、「お客さんは、きちんとした扱いをされるべき」という思いを持っている(←育った環境や刷り込みからできた思い。本人は気づいていない。)
ここで、プラスチックのざるでお蕎麦が登場!
自分が期待した扱いを受けなかった(←「気をつかわない」「お客さんにきちんとした対応をしない」)ことは、A子さんにとって、家族からの愛情を受けられない可能性を示唆するものとして映るため、とっても脅威に感じるし、「愛情を受けられない」という不安を刺激する訳です(心の奥深ーいところで起こっていることです。セッションで掘り下げをするまでは全然気づかれていませんでした。))だから、当然、そういう人、状況に対して怒りを持つことになります。(自分の不安、脅威を守りながら攻撃をしている状態))
これが抑圧―投影―攻撃―防衛の一つのパターンでもあります。
A子さんに、「お客さんはきちんとした扱いをされるべき」という思いがなかったとしたら、どんな風に同じ状況が目に映るかをイメージしてもらうと、「これが○○家の方法なんだな」とか「気をはらずに家族の一員のように思って出してくれたのかもって思えるかなぁ」という言葉がでてきました。
同じような状況が繰り返し起こるなぁ、何故か特に反応することがあるなぁ(怒り、悲しみが沸く、などなど)というのは、自分の解釈が投影されている一つのサインと思っていいでしょう。
どんな思い、解釈を持っているのかに気づき、またそれがどこに起因しているのかがわかれば、状況や出来事をよりありのままに見られるようにもなりますよね。
※当ブログへの掲載について、クライアントさんからの了承をとって、掲載しています。
今回も読んでくださりありがとうございました~☆
2 Replies to "思いや解釈から見る世界"
匿名 2013年4月28日 (11:06 PM)
なかなか、その、難しいく感じます。
カウンセリングを受けてみても、一つずつ解消していけず、受けても、うまく効果が出ず、という場合、
実感として、楽になっていかないケース。
カウンセラーとの相性、能力、クライアントの抵抗、、、様々な要因があると思いますが、
最終的には、クライアント側が原因なのでしょうか?
楽になることを選択しないというような。
一概には、言えないことですが、何をしても解放していくことができないクライアント。その苦しみ。
難しいですね。
自死にもつながっていってしまう、その状況、差し迫った状況。
苦しいですね。 私はクライアント側です。
何してもダメなんです。
幸せになることを、決して許さ沙ないようなんです…。
しもたや ひろこ 2013年5月1日 (11:11 AM)
こんにちは!コメントありがとうございます。
「楽になることを選択しない」瞬間、心の中でどんな思いが走っているでしょう?(←抵抗する思い)
その抵抗する思いは体のどのあたりで感じるかを見てみるのもいいと思います。形や重さなどあるでしょうか?
抵抗する思いを持っている自分にOKをだせますか?
OKをだせないとすると、またそこにある抵抗している思いはどんな思いでしょう?(どんどん繰り返していきます)
「幸せになることを許していない自分」がいることをよく認めて感じてあげてください。なんの批判も判断もなく、ただ感じてあげてください。
今度「抵抗するもの」についても書いてみたいと思います。ありがとうございます。
しもたや