TRE トラウマリリースエクササイズ

こんにちは！
11月初めに3日間のTRE（トラウマリリースエクササイズ）プラクティショナーレベル1コースに参加してきました。

すでに日本では、TRE Japan が資格取得コースや東日本大震災の被災地にてワークショップなどを開かれているようですし、世界的にも広がりをみせているエクササイズです。

ロンドンでの開催でしたが、フランス、スウェーデン、アイルランド、アメリカなど多くの国からの参加者がいました。
解剖学や神経生理学の用語が飛び交い、事前に自分で作った和英用語集（笑）をちらちら見ながら、震えと体のメカニズムなどを学ぶ一方、実際に自然に体に起こる震えを体験し、ペアワークなども行うという実践的な3日間でした。

TREは体に自然におこる震えによって、脳の意識的な部分ではなくて、意識的なコントロール下にない部分にアクセスでき（ずばり潜在意識ですね）、またそこに蓄積されたストレス、緊張、感情、感覚を解放するものです。怖い目にあったとか（パニックアタックの時には私も足がぶるぶる震えていました)、緊張する場面に（プレゼンなどもそうですね！）、震えを体験したことは誰にでもあるかと思います。震えは、元々は体と心をバランスのとれた状態に戻すための神経組織の自然な反応だそうです。

しかし、私たちは、「震える」ことイコール「弱さを示すこと」「恥ずかしいこと」として（これは、文化的・社会的プレッシャーから、またマインドや思考の声でもありますね）、「震え」自体を表に出さないように閉じ込めてしまっています。そうすると、脳自体も「危険な状態が続いている」と勘違いして、体の筋肉や骨格が緊張したままになり、当然エネルギーの流れも悪くなり、体の不調や病気につながっていきます。

トラウマにも戦争体験や災害などに伴うトラウマや、事故や怪我、人間関係などに伴うトラウマなど様々かと思います。
TREでは、トラウマを受けた際に、解放されないで残ってしまっているショックや感情、感覚を、本来解除機能として備わっている「震え」や「揺れ」ることを自発的に起こすことによって、この緊張した状態を解き、溜まっている感情を解放し、リラックスした状態に戻していきます。また、「震え」を通して、体の感覚をより意識できるようにもなっていきます。

私はほとんどTREの知識ゼロ状態で、コースに参加しました。
正直、震えるってどういうことだろう？ましてパニックの時の震えを知っていますから、あの頃の感覚がよみがえってきて、怖くなったらどうしよう？と思っていました。しかし、エクササイズを順を追ってやっていくうちに、体が自然と揺れ始めます。私の意識が何かの命令を下しているわけではなく、自然と体が反応している感じです。いやな感じは全くありません。体の動きにただ従う感じ、そして体があることをより意識させられている感じです（どの部分がどんな感じか、どんな揺れを起こしているかなど）。

2日目のグループエクササイズの際に、特に何らかの「テーマ」を想定せずに開始したのですが、足が揺れ、肩が揺れ始めるうちに手のひらが熱くなり汗がにじんできています。その手のひらの感覚に集中していると、「電車がどんどん混んでいくのが怖くて、手のひらに汗をかきながら吊革の前で焦っている自分」がぽーんと浮かんできました。その時に感じていた「怖い」感じや、「誰にも助けてもらえない、一人ぼっちだ」と諦めている感じなどがぐーとこみ上げてきます。

一方で体が揺れていることも認識している自分もいます。これはこの感情を解放した方が楽だな、と思ったので、電車の中の自分の感覚に入っていくことにしました。揺れながらも、怖い感じ、孤独な感じ、無力な感じに浸りきり、涙を流しました。体の震えはこれらの感情を感じている時でも続いています。時には感情の波と呼応しているような感じでもありました。

TREのコースを受講してみて、改めてこのエクササイズは、
・誰にでもできる
・習得すれば、自分ででき、ストレス軽減や、セルフヒーリングのツールとして使える
・体が本来持っている智恵や感覚に従うことで、潜在意識へのアクセスを容易にする（あらかじめ何らかの「テーマ」やはっきりとしたトラウマの記憶がなくてもできます）
・震え、揺れ自体は自発的に起き、継続しますが、自分でストップさせようと思えばできるので、安全にできます
・そして、単純にエクササイズを終えた後、爽快！（体を動かすので、いい感じの疲労感が味わえます）
と思いました！

私のセッションの中でも取り入れていきたいツールの一つと感じています。
グループセッションで、みんなで揺れているダイナミズムを感じるのも楽しかったですよ～^^
コース受講後も、横になって震えを体験しています（笑）
体ってホント不思議で神秘一杯ですね～。
今回も読んでくださって、ありがとうございました～☆